甘いものの食べ過ぎが腰痛を長引かせる?
「最近、腰の張りがなかなか取れないな」 そんな時、あなたの食生活を少し振り返ってみてください。 仕事のストレスで、チョコレートやケーキ、甘いジュースなどの「糖分」を摂りすぎていませんか? 一見、甘いものと腰痛は全く無関係のように思えます。しかし、近年の栄養学やアンチエイジング医学の観点から見ると、糖質の過剰摂取は、身体の組織を「物理的に硬くもろくする」原因になることが分かっています。
なぜ起きるのか
【研究】 体内で余った「糖」が、筋肉や皮膚、軟骨を作る「タンパク質」と結びついて劣化する反応を「糖化(とうか)」と呼びます。 この糖化によって生み出される悪玉物質が「AGEs(終末糖化産物)」です。 背骨の間にある椎間板や、筋肉を包む筋膜は、コラーゲンというタンパク質でできています。このコラーゲンにAGEsが蓄積すると、本来ゴムのようにしなやかだった組織が、古くなった輪ゴムのように硬く、弾力を失い、ちぎれやすくなってしまいます。 つまり、糖分の摂りすぎは、関節や筋膜の「柔軟性」を内側から奪い、腰痛の回復を遅らせる要因になるのです。
僕の仮説・現場感
【僕の仮説】 現場でセッションをしていると、身体の硬さが「筋肉が張っている硬さ」ではなく、「組織そのものがベタベタと癒着して動かないような硬さ」だと感じる方がいらっしゃいます。 そういう方にお話を伺うと、やはり甘いお菓子が大好きだったり、炭水化物(糖質)に偏った食生活をされていることが多いです。 僕にとって、身体の外側(ストレッチや運動)からのアプローチは非常に重要ですが、それと同時に「身体の素材(細胞)」が良くなければ、本当の意味でのしなやかさは取り戻せないと感じています。 外からいくらマッサージをしても、内側から組織が焦げ付いて(糖化して)いては、イタチごっこになってしまうのです。
今日試せること
極端な糖質制限をする必要はありません。まずは少しだけ、細胞を若々しく保つ選択をしてみませんか。
□ 意識 「腰痛ケア=運動・ストレッチ」という枠を広げ、「今日の食事が明日の関節のしなやかさを作る」という視点を持ってみましょう。
□ 動作(食後の散歩) 食後に血糖値が急上昇する時に「糖化」は起こりやすくなります。食後15分以内に、5分だけでも軽い散歩や片付けなどで身体を動かすと、血糖値の急上昇を抑えることができます。
□ 栄養 甘いものが欲しくなった時、精製された砂糖のたっぷり入ったお菓子の代わりに、フルーツやサツマイモなど、食物繊維と一緒に糖質が摂れる自然な食べ物に少し置き換えてみてください。
まとめ
人間の身体は、運動だけでなく、食べたもの、睡眠、そして心の状態で作られています。 だからこそ、「腰が痛いから腰だけを治す」と視野を狭めすぎなくてもいいと思っています。 栄養という少し違った角度から自分の身体を労り、内側からのしなやかさを取り戻す探究を楽しんでみましょう。